ICTSC2026 一次予選 問題解説: 問25

問25

VM基盤のサーバ2台とルーター1台で、それぞれ物理的に直結された区間上でeBGPピアを構成しており、各区間ともBGPネイバーのステータスはEstablishedであることを確認している。

  • サーバ1、サーバ2:AS65000
  • ルーター1(R1):AS65001

構成:
サーバ1 <--eBGP(直結)--> R1 <--eBGP(直結)--> サーバ2

サーバ間で通信するには、BGPで自分の経路を対向のサーバまで伝搬させる必要がある。しかし、サーバ1・サーバ2それぞれが広報した経路が、対向のサーバのBGPテーブルにどちらの方向でも反映されない。

調査したところ、R1では該当経路をネイバーへ広報済み(advertised-routes上に存在)であることを確認したが、受信側であるサーバのBGPテーブル(received-routes/BGPテーブル)には当該経路が見当たらなかった。また、両サーバ・R1ともにprefix-listやroute-mapなど経路をdenyするものは入れていない。AS番号・ネイバー設定などその他の設定項目もすべて意図通りに投入されていることを確認済みである。

この状況を引き起こしうる原因を、次の選択肢から一つ選べ。

選択肢(択一選択)

  1. ルーターのAS番号設定ミス
  2. eBGPマルチホップの未設定
  3. AS_PATHループ検出により、サーバがAS_PATHに自AS番号を含む経路を拒否している
  4. ルートフィルタ(prefix-list)による拒否

正解

3

解説

正解 3.AS_PATHループ検出により、サーバがAS_PATHに自AS番号を含む経路を拒否している
サーバ1とサーバ2はどちらもAS65000です。サーバ1が広報した経路はR1(AS65001)を経由してサーバ2に届きますが、その時点のAS_PATHは「65001 65000」となり、サーバ2自身のAS番号(65000)が含まれています。BGPはAS_PATHに自AS番号を含む経路をループとみなして受信時に破棄するため、R1のadvertised-routesには経路があっても、サーバ側のBGPテーブルには入りません。逆方向も同様です。

1.ルーターのAS番号設定ミス
問題文に「AS番号・ネイバー設定などその他の設定項目もすべて意図通りに投入されていることを確認済み」とあるため、当てはまりません。

2.eBGPマルチホップの未設定
直結のeBGPピアはTTL=1で到達できるため、マルチホップ設定は不要です。また、マルチホップが原因ならセッション自体が確立しませんが、問題文ではステータスがEstablishedと確認されています。

4.ルートフィルタ(prefix-list)による拒否
問題文に「prefix-listやroute-mapなど経路をdenyするものは入れていない」とあるため、当てはまりません。