ICTSC2026 一次予選 問題解説: 問32

問32

あなたは本社の情報システム部門の担当者です。新規拠点が開設されるため、IPsecを用いた拠点間VPNを構築したいと考えています。
新しく回線を引こうとしましたが建物の構造上、新規の固定回線が引けないことがわかりました。
ですが、建物には共有のインターネット回線が整備されていて、その回線を自由に使ってよいとなりました。ただし、割り当てられるIPアドレスはプライベートIPです。
ルータのVPN設定で考慮すべき点は次のうちどれでしょうか?

選択肢(択一選択)

  1. 動的ルーティングが利用可能かどうかを確認する。
  2. NAT-Tを有効化する設定を入れる。
  3. MTUを1500に変更する。
  4. 建物で提供しているISPのPPPoE設定を入手して設定を投入する。

正解

2

解説

通常、拠点間VPNを構築する場合、回線を調達しグローバル空間に足を出したVPN機器を使って接続し合うことが多いですが、
必ずしも回線が用意できるとは限りません。
建物の物理的な都合(例:配管の空きがない)や、政治的な都合(例:建物で一括して契約した回線がある)などで、
プライベート空間しか割り当てられない場合が出てくることもしばしばあります。
通常、プライベート空間からグローバル空間に通信する場合、途中のルータでNAT変換をすることで、通信を成立させていますが、
IPsecVPNで用いられるESP(プロトコル番号50番)は、NAT変換に必要なポート番号を持たせることができず、NAT変換ができません。
そこで用いられるのがNAT-Traversal(NAT-T)です。NAT-Tを有効にすることで、UDPでくるんであげることができ、
NATに必要なポート番号を付けられる、というわけです。