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ICTSC2023 予選 問題解説: [PLP] ファイルが送れない

ICTSC2023 サーバー関連 問題解説

問題文

概要

友達からのファイル共有が面倒なので、そのまま自宅のサーバに送って貰うようにした。
ある日、いつも通り送って貰おうとしたらファイルが送れなくなっている。
どうしたらいいか分からないので直して欲しい。

ネットワーク図

 +------------------+
 |  upload-site     |
 | 192.168.255.30   |
 +------------------+

upload-site.serviceが動いている

前提条件

  • uploaderを変更しないこと
  • このuploaderは/home/user/storageに書き込む
  • 解決後も既に/home/user/storageにあるファイルは/home/user/storageに存在させること
  • vdaはシステムで使用するので一時的でもユーザのデータは載せないようにすること
  • 再起動しても動くようにして欲しい

初期状態

  1. サイトを開いてファイルを選択する
  2. アップロードを押すと変な画面が表示され、ファイルはアップロードされていない

終了状態

  • ファイルをアップロードするとアップロード成功！という画面が表示される
  • /home/user/storageにファイルが追加出来ている

接続情報

ホスト名 IPアドレス ユーザ パスワード
Webサーバ 192.168.255.30 user rgv8qbaiTVgg
  • 以下を使用してポートフォワーディングをする
    • ssh -L 8086:192.168.255.30:8086 user@${踏み台サーバのIP} -N
      • 踏み台サーバーからでなく自分の環境で実行する
      • 既に8086を使用している場合8086以外を使うこと
    • http://localhost:8086

解説

/dev/vdb1でマウントしている/home/user/storageにファイルを保存するが、/dev/vdb1は作成する際にinodeを制限して作っているのでinode不足のエラーが起こる

user@localhost:~$ df -i storage/
Filesystem     Inodes IUsed IFree IUse% Mounted on
/dev/vdb1        1280  1280     0  100% /home/user/storage

storageのvdb2に書き換える場合

  1. vdbが後10G余っているのでパーティションを作成する
    sudo fdisk /dev/vdb
ubuntu@localhost:~$ sudo fdisk /dev/vdb

Welcome to fdisk (util-linux 2.37.2).
Changes will remain in memory only, until you decide to write them.
Be careful before using the write command.

This disk is currently in use - repartitioning is probably a bad idea.
It's recommended to umount all file systems, and swapoff all swap
partitions on this disk.


Command (m for help): n
Partition type
   p   primary (1 primary, 0 extended, 3 free)
   e   extended (container for logical partitions)
Select (default p): p
Partition number (2-4, default 2):
First sector (20973568-41943039, default 20973568):
Last sector, +/-sectors or +/-size{K,M,G,T,P} (20973568-41943039, default 41943039):

Created a new partition 2 of type 'Linux' and of size 10 GiB.

Command (m for help): p
Disk /dev/vdb: 20 GiB, 21474836480 bytes, 41943040 sectors
Units: sectors of 1 * 512 = 512 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes
Disklabel type: dos
Disk identifier: 0x23126e30

Device     Boot    Start      End  Sectors Size Id Type
/dev/vdb1           2048 20973567 20971520  10G 83 Linux
/dev/vdb2       20973568 41943039 20969472  10G 83 Linux

Command (m for help): w
The partition table has been altered.
Syncing disks.
  1. ファイルシステムをする
    sudo mkfs.ext4 /dev/vdb2
  2. 仮置きのディレクトリを作成する
    mkdir storage2
  3. 仮置きのディレクトリにマウントする
    sudo mount /dev/vdb2 storage2
  4. ファイルを移す
    sudo rsync -a storage/ storage2/
  5. storage2をアンマウントする
    sudo umount /dev/vdb2
  6. storage1をアンマウントする
    sudo umount /dev/vdb1
  7. storage1にマウントする
    sudo mount /dev/vdb2 storage
  8. 再起動しても永続化するようにする
    sudo vi /etc/fstabでstorageにマウントしている/dev/vdb1を/dev/vdb2に書き換える

vdb1のファイルシステムを作り直す場合

  1. までは一緒
  2. vdb1をアンマウントする
    sudo umont /dev/vdb1
  3. vdb1のファイルシステムを作り直す
    sudo mkfs.ext4 /dev/vdb1
  4. マウントし直す
    sudo mount /dev/vdb1 /home/user/storage/
  5. 移していたのを元に戻す
    sudo rsync -a storage2/ storage/
  6. この場合/etc/fstabの書き換えはない

別解

  1. sudo growpart /dev/vdb1
  2. sudo resize2fs /dev/vdb1

採点基準

  • vdaにファイルが写されている　減点(-25点)
  • /etc/fstabを書き換えていない(再起動後にファイルを表示されない) 減点(-10点)
  • /home/user/storageに過去のデータが全てない　減点(-50点)